’07屋久島自然情報

屋久島は、とても自然のバリエーションの豊かなところです。
その自然の表情を折に触れてお伝えいたします。


ここ数年の月別屋久島自然情報がわかります。
屋久島へお越しの方は、来島月をクリックしてご参考になさってください。

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キッコウハグマ
キッコウハグマ

ホソバハグマ
ホソバハグマ

 

キッコウハグマ

花の少ない季節ですが小くてかわいい花が最近開き始めています。キク科の『キッコウハグマ』です。漢字にすると「亀甲白熊」。これで少しはイメージが沸くでしょうか?

亀甲(キッコウ)は葉っぱの形が亀の甲羅に似ているから。それでは白熊(ハグマ)は・・?白いから?・・正解はチベットにいる動物のヤクの尾で作られた旗竿に付けるハグマという飾りに似ているから、だそうです。ちょっとイメージするには難しいでしょうか。

長さ約1cmの花びらが15枚程並んでいます。その中央をよく見ると花柱(雌しべの一部分)は一つではなく三つあることが分かります。キッコウハグマの花は、タンポポみたいに3個の小さな花から成っているのです。花びらは白色で花柱は桃色です。

花がそっくりなホソバハグマ(キク科:屋久島固有種)もこの季節に咲きます。ホソバハグマは、キッコウハグマが沢沿いで適応した植物で、葉が流線型に変化し、水流に適応した形になっているおもしろい渓流沿い植物です。

'07/10/12update 

ヤクシマアジサイ

 

ヤクシマアジサイ(ヤクシマコンテリギ)

梅雨といえば思い浮かべる花、アジサイ。県道沿いに植えられているアジサイの花が少しずつ色づき始めています。

屋久島の野生のアジサイ、ヤクシマアジサイやヤクシマガクウツギも今きれいに咲いています。屋久島の低地から山地で多く見られるヤクシマアジサイ(ヤクシマコンテリギ)は、葉が7〜16センチと大きめで先がとがっています。

ヤクシマアジサイより高いところに自生するヤクシマガクウツギは、葉が3〜5センチと小さめですが、たくさんトロッコ道で鮮やかに咲いています。

どれもガクアジサイの姿で周りに真っ白な装飾花を付けます。アジサイは紫色や赤紫色の花びらがたくさん付いている、と思われている方も多いかと思います。でも実は花びらと思っているものは花びらではなく、装飾花(そうしょくか)と言って虫を呼び寄せる為に顎(がく)が変形したものです。

それでは本物の花びらはどこかというと、よく顔を近づけて見てみてください。
中心部に5〜8ミリ程の小さな小さな花びらが付いています。

今度道を歩いている時野生のアジサイを見かけたらちょっと立ち止まって顔を近づけて見ては如何でしょうか?

'07/6/4update

アクシバモドキ

 

アクシバモドキ

今の季節はツツジの仲間が多く花を咲かせています。皆さんにお馴染みのツツジは、公園や街路樹などで見かける4〜5センチほどの赤色や赤紫色のものが多いと思います。

でも今回ご紹介するのは大きさは6〜7ミリのとても小さなもの。花は薄い紅色で枝先に下向きに付き、よく見ると花びらの先がくるんとそり返っています。

アクシバという別の植物に似ていることから「アクシバモドキ」という名前が付いています。屋久島の固有種なので、モドキではなく、もっとしっかりした名前が欲しかったなあ〜とは思いますが、仕方ありません。

良く着生する植物で、大きな背の高い杉に着生しているものは、なかなか見つけにくいですが、ヤクスギの切り株に着生しているものもあるので、じっと目を凝らして探してみてください。とても小さくてかわいらしい花ですよ。

'07/5/7update

シキミ

シキミの実

 

シキミ

春になるとたくさんの花が咲き始め森の中もいつもより賑やかになります。

森を歩いていて花を見かけると「初めて見た」という声と「これは知ってる!」という声といろんな声が聞こえてきます。

さてこの薄黄色の花はご存知の方も多いのではないでしょうか?お仏壇にお供えする「シキミ」です。

葉をちぎると柑橘系のような良い香りがするのですが、有毒で特に果実・種は猛毒です。その為、昔の人が「悪しき実(あしきみ)」と呼んだところからシキミという名前が付いたそうです。

実も良い香りがするので知らない方は食べれるのかなと一瞬思ってしまいそうですが、良い香りにつられて口には運ばないように注意してくださいね。

視覚だけでなく嗅覚も楽しめる季節です。

'07/4/28update



 

イワタイゲキ

数日前、島の東南に位置する春田浜へ行くと黄色い花が風に揺られていました。海岸の岩場に生えるイワタイゲキです。

同じ仲間でトウタカトウダイという植物があるのですが、中国では「大戟(たいげき)」と呼ばれています。「岩場に生える大戟」というところから、イワタイゲキと名付けられたそうです。

近付いて花の中を覗いてみると、中央には小さな黄色い花が咲いていました。そして、さらにその周りには数枚の花びらのようなものがあったのですが、その中には緑色から黄色へ変わっている途中のものがありました。

これは、花びらではなく苞葉(ほうよう)といって花が小さな蕾の時に保護する部分です。冬によく見かけるポインセチアの真っ赤な部分や尾瀬で有名なミズバショウの白い部分も同じ苞葉です。

遠くから見るのと近くで見るのとではそれぞれ違った見え方が出来そうです。腰を下ろしてじっくりと花を覗いてみてください。

'07/3/10update


屋久島自然情報-ハマヒサカキ

 

ハマヒサカキ

ここ数ヶ月前から、集落内を歩いていると、不思議な匂いがどこからともなくしてきます。良い匂いとは言い難い、独特な匂い・・。辺りを見回してみると、小さくて白い花がたくさん咲いています。それも、人目につかない葉の裏側に、、。そこへ近付いてみると、この小さな花が匂いの原因だと分かりました。

「ハマヒサカキ」といって、本州の中部より南の海岸線に分布する常緑低木です。サカキの代用品として神事に使われるヒサカキの仲間で、紫色の果実はとてもよく似ています。

植物の花粉は、風や動物などによって雄しべから雌しべへ運ばれますが、このハマヒサカキの場合は、虫がその役割を果たしてくれているようです。独特な匂いがする理由は、ハエの仲間を呼び寄せて、花粉を運んでもらうためなのでしょう。

あなたも、周りを見回してみてください。
「なぜこんな匂いが?」「なぜこんな形が?」
何か新しい発見につながるきっかけを、植物たちが投げかけてくれているかもしれません。

'07/1/27update



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