HOMEHOME オフィス案内オフィス案内 コース一覧コース一覧 お客様の声お客様の声 よくある質問Q&Aよくある質問Q&A お問い合わせ先お問い合わせ先

HOME > 資料室 > 台湾研修報告--屋久島流台湾考 2

台湾研修報告--屋久島流台湾考 2

・台湾で見かけたおもしろ動物・植物・食べ物編

今回の台湾研修のトータルな報告は、台湾研修報告1でまとめたのですが、それにまとめきれなかった番外編をこちらのページで報告いたします。


台湾で見かけたおもしろ動物・植物・食べ物編ですので、今から台湾旅行を考えていらっしゃる方にも参考にしてもらえるかなあと思っています。・・でも一般観光旅行と違ったかなりマニアックなセレクションになってしまいましたが、、。

・アリの巣?


台湾に到着し、中正国際空港から達観山に向かう途中、車から景色を眺めていると木の枝に球状のものが付いているのが目につきました。見た目は蜂の巣のような形でした。ガイドのテイさんがアリの巣と言っていたのを思い出し調べてみると、タカサゴシロアリ、ツムギアリ、シリアゲアリ、トゲアリなどの候補があがりました。アリは木から巣の材料(葉や枯れ枝)を提供され、木はアリがいることによって外敵から守られる効果もあるようです。画像の巣を同定できる方はぜひお知らせください。

アリの巣?

サンチャン(山羌)!


福山植物園を歩いていると、何やら犬ぐらいの動物がのそのそ動いていました。近寄ってみるとそれは「山羌(サンチャン)」でした。山羌は日本ではキョンとよばれている動物です。シカの仲間なのですが、オスにはキバがあります。このキバと角を使ってオス同士闘うという説もあります。ちなみに中国南部と台湾に分布しています。年配の方は「週刊少年チャンピオン、がきデカ」の登場人物、こまわり君のギャグで「八丈島のキョン!」というのがありましたが、それがサンチャンです。

サンチャン(山羌)

・密毛魔芋( Amorphophallus hirtus N.E.Br.)


国立台湾博物館を見学していると、「台湾最臭美的花序、密毛魔芋」という文字と共にものすごく大きな花が目の前に現れました。屋久島のマムシグサを巨大化したような植物で2mぐらいになるそうです。密毛魔芋の花序からは魚の腐ったような臭いがして、ハエをおびき寄せ受粉に利用するようです。台湾の北回帰線以南の低地に分布しているみたいなので、機会があったら実物を見たいものです。

密毛魔芋

・洗剤の豆/台湾皂莢(Gleditsia rolfei)


福山植物園を散策していると、すごいトゲの木が現れました。木の下をみると大きな豆の鞘が落ちていました。豆フェチとしては、屋久島でもビーチコーミングなどでモダマ(まめ科の植物)の実を探してしまうので、ついつい手が出てしまいます。ちなみに名前は台湾皂莢(Gleditsia rolfei)です。豆を煎じた液は洗剤として使われていたそうです。また漢方として水虫や腫れ物の外用薬としても利用されます。

洗剤の豆/台湾皂莢

=屋久島と関連のある物=

・オオタニワタリの炒め物


達観山の昼食、夕食、明池の夕食で食べた「オオタニワタリ(中国語:山蘇)」の炒め物。イカと一緒に炒めてあるものもありました。しゃきしゃきと歯ごたえも良く美味しかったです。春に出てくる柔らかい新芽を採って食べるので、中央の新芽が出てくる箇所を見ると、多くが摘み取られた後でした。屋久島でも照葉樹林の森の中で見かけたり、園芸栽培されているオオタニワタリを見かけますが、食用としてあまり使用しているわけではありません。

オオタニワタリの炒め物

・アオモジの実


明池山荘での夕食で出てきた豚足のようなもの。その中に3mm程の小さな実がたくさん入っていました。食べると胡椒のような味が。通訳のテイさんに聞くと、「アオモジ」とのこと(中国語:山胡椒)。山岳民族の人達が食べるそうです。アオモジは、日本では九州西部や南部に多く、屋久島でも見られます。2月頃から淡い黄色の小さい花をつけます。調べてみたところ、「果実は香辛料として使用する」という説明をよく見かけました。でも、実際に使われているという情報は得ていません。

アオモジの実

・ビンロウ


台北に到着してから車で移動している時に、道ばたで見かけた「ビンロウ」の実。台湾では”かみタバコ”として売られています。渋みが強く苦いので、始めは抵抗がありました。この噛みたばこには、いくつかのタイプがあるみたいで、葉っぱでくるまれたものを見かけたり、私たちが実際に噛んだものは中に石灰と赤いものが挟まっているものでした。噛んでいると唾液が赤くなりますが、それは、飲み込まずに吐き出します。覚せい作用があるので、しばらく噛んでいるとぼーっとしたり、手足の力が抜けてきたり、体が熱くなってきたり・・。そんな症状が出ます。美味しいものではないので、経験としては面白かったけど、その後、その箱のふたが開くことはありませんでした・・。
ビンロウはヤシの仲間で、高さは20mにもなります。台湾を車で走っている時、所々でビンロウの栽培地を見かけました。屋久島には、よく似ているユスラヤシを街路樹などで見かけます。

ビンロウ

・愛玉子 オーギョーチィー


台北の夜市で食べたゼリー状になっている「愛玉子(オーギョーチィー)」。台湾北部の山間地に自生している、「カンテンイタビ」という果実のペクチン質を抽出して、ゼリー状にしたものです。私達が食べたものは紙コップに入っていて、レモンジュースのようなものがかかっているものでした。それを少し太めのストローで飲みます。愛玉子自体には味はなく、くずきりをもう少し柔らかくしたような感じ・・と言うと、伝わるでしょうか。
福山植物園でその現物を見て、屋久島にもある「オオイタビ」だと思っていたのですが、実際はその仲間のカンテンイタビと呼ばれるつる性植物でした。クワ科でイチジクの仲間です。もしかすると、オオイタビでも愛玉子のようなものが作れるかもしれない!?今楽しみにしながら思案中です。
日本でも、飲茶専門店や中華料理屋さんで食べれるそうです。

愛玉子 オーギョーチィー

・ハンダマ


台湾では炒め物などにして食べる「紅鳳菜(ホンフェンツァイ)」。日本では、熊本県で「水前寺草」「水前寺菜」、石川県で「金時草」、屋久島や沖縄県で「ハンダマ」と様々な呼び名を持ちます。キク科の植物で、葉っぱの色が少し変わっていて、表は緑色、裏は紫色をしています。少しぬめりがあり、日本ではお浸しなどにして食べます。
そのハンダマを栽培している一面に広がった畑を、車で移動している時に見かけました。ビニールシートでカバーされ、1列に100本は植わっていたのではないかと思います。それが、何列も何列も・・。屋久島ではハンダマは野生化して生えているので、それをきっちりと整列させて栽培している畑は、なんとも不思議な光景でした。また、それにしっかりと農薬をまいている人もいて、さらに印象に残る場面となりました。

ハンダマ

=珍味料理=

・竹筒飯


明池での昼食は、「竹筒飯」と呼ばれる炊き込みご飯のようなものが竹に詰められたものでした。鶏肉やきのこ入りのもち米の炊き込みご飯のようなもので、炊いたものを竹の中に詰めて蒸すとのことでした。一見、少なそうに思えるのですが、底までしっかり入っていて、なかなかボリューム満点でした。ちなみに、食べ終わった後の竹はおみやげに持ち帰りました。

竹筒飯

・臭鍋


台北で夜市を歩いていると、時々匂ってくる臭い・・・独特な香り。なんだろうと思って見てみると「臭鍋」でした。気になったのでお店に入り、キムチ鍋風、モツ鍋風、海鮮鍋風の3種類を頼みました。一つの鍋は一人用サイズで、周りの人たちは皆一人一鍋食べていました。3種類の中でも、特にモツ鍋風のものは臭みが強く、あまり味わったことのない味でした。

臭鍋

・豆花 トウファ


豆乳とにがりで作る、豆腐プリンのようなもの「豆花(トウファ)」。そこにシロップをかけたり、タピオカを加えたり、ソフトクリームをのせて食べるものもありました。あっさりしているので、お口直しにちょうどいいデザートです。今、日本でも人気が出てきているそうです。

豆花 トウファ

・豆紀


達観山の朝食に出てきたものです。朝はお粥で、そのおかずとして漬け物(のようなもの)やピーナッツなどが出てきたのですが、そのひとつに「豆紀」というものがありました。豆腐を発酵させたもので、味は味噌のようでした。見た目は沖縄の”とうふよう”に似ています。

豆紀

・シャカトウ


台湾で食べた果物の中で1番印象に残っているものは「シャカトウ」です。「バンレイシ」という名前なのですが、果実の皮の部分がお釈迦様の頭に似ていることから、「釈迦頭」とも呼ばれるそうです。英語では「シュガーアップル」「カスタードアップル」と呼ばれるように、よく熟れているものはカスタードのようにとても甘くて良い香りがします。私たちの食べたものは、ちょうどよく熟れていて、本当にとても美味しいものでした。

シャカトウ