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屋久島自然情報_1月

屋久島は、とても自然のバリエーションの豊かなところです。
その自然の表情を折に触れてお伝えいたします。


ここ数年の月別屋久島自然情報がわかります。
屋久島へお越しの方は、来島月をクリックしてご参考になさってください。

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1月の自然情報

ムラサキツバメ

ムラサキツバメ

葉っぱの上に枯れ葉が引っかかっている・・と思っていたら、よーく見ると枯れ葉ではなく・・チョウでした!『ムラサキツバメ』といって温暖な地域の照葉樹林帯に分布するチョウです。羽を広げると4センチ程の大きさになり、表面には鮮やかな紫色の模様が見られます。また羽の先はツバメの尾っぽのように尖った形になっています。


本来は近畿地方から西、四国、九州に分布していたのが最近では関東や東北地方でも成虫や幼虫が見られるそうで、気候の変動からか生息範囲を広げているのではないかと考えられています。


私が見た時は羽を閉じている状態で一匹が2センチ程の大きさでした。そして数匹が一緒に固まってじっと動かない状態・・。何をしているのかというと雨が当たらない場所を選んで越冬しているのです。このチョウはちょっと変わっていて越冬する時、数匹から数十匹が集まって集団越冬をします。


なぜ集団を作って越冬をするかについてはよく分かっていませんが、皆で集まって寒い冬を越えようと暖を取っているようにも見えます。冬の間はずっと同じ場所でじっとしているわけではなく、暖かい日には出かけていって花の蜜を吸ったり水を吸ったりもします。そしてまた夕方までには元の場所に戻ってきます。


謎の多いムラサキツバメ。寒い中、暖かい春をじっと待つムラサキツバメの側で一緒にじっとしていると何かが見えてくるでしょうか・・?

'09/1/29update
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ハマヒサカキ

ハマヒサカキ

ここ数ヶ月前から、集落内を歩いていると、不思議な匂いがどこからともなくしてきます。良い匂いとは言い難い、独特な匂い・・。辺りを見回してみると、小さくて白い花がたくさん咲いています。それも、人目につかない葉の裏側に、、。そこへ近付いてみると、この小さな花が匂いの原因だと分かりました。


「ハマヒサカキ」といって、本州の中部より南の海岸線に分布する常緑低木です。サカキの代用品として神事に使われるヒサカキの仲間で、紫色の果実はとてもよく似ています。


植物の花粉は、風や動物などによって雄しべから雌しべへ運ばれますが、このハマヒサカキの場合は、虫がその役割を果たしてくれているようです。独特な匂いがする理由は、ハエの仲間を呼び寄せて、花粉を運んでもらうためなのでしょう。


あなたも、周りを見回してみてください。
「なぜこんな匂いが?」「なぜこんな形が?」
何か新しい発見につながるきっかけを、植物たちが投げかけてくれているかもしれません。

'07/1/27update
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タンカン渡り鳥の被害もなくたわわに実った タンカン

今年の冬は、渡り鳥が極端に少ない?!

1月。屋久島では本来なら、寒い地方からシロハラ、ヒヨドリ、ジョウビタキなどの渡り鳥がたくさんやってくる季節です。毎年、うるさいくらいヒヨドリが鳴き、ミカン農家を困らせたりするのですが、しかし、今年はいつになく鳥の鳴き声が聞こえません。一体何があったのでしょう。


シロハラの繁殖地はウスリーやアムール川流域などで、冬になると東南アジアやスマトラ島などまで南下して越冬します。屋久島にも、このシロハラは冬鳥として今の時期に訪れます。また、ジョウビタキなどの繁殖地も、シベリア辺りです。鳥たちの繁殖地である大陸で、何かが起こっているのでしょうか?


長期の気候変動や環境汚染などで何が起きているのかを調べないと、原因は絞れないとは思いますが、ここで、2つの原因を考えてみました。原因の一つとして、去年の11月中旬に発生した、中国東北部の石油化学工場の大規模爆発事故の際のアムール川の汚染に何か関連があるのかもしれません。
また、もう一つの原因として、日本では年末年始の記録的な寒波により、寒い日々が続きました。もしかすると鳥たちは、屋久島を越して、食物条件などがよい他の地域へもっと南下して行ったのかもしれません。


どちらにせよ、渡り鳥たちは少しの環境の変化にも影響を受けてしまうということです。温暖化や、環境汚染などは、人間がもたらしたもの。私たちの普段の生活が、野生生物に多大な影響を与えているという事をもっと真剣になって考えるべき時です。

'06/1/17update
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氷に閉ざされたヤマグルマ氷に閉ざされたヤマグルマ

氷に閉ざされたヤマグルマ

山では雪が積もったとはいえ、暖かい屋久島。2・3日前の里での最高気温は、なんと19℃でした。
ところが、今日テレビでは「大寒波が来る」との予報。最高気温も10℃だとか。里でこの天気ならば、山では今晩辺り、雪になるかもしれません。


雪が積もると、いつもは緑色で溢れている森も真っ白に衣替えをし、時折、太陽に照らされてきらきら輝きます。そんな冬空の下、寒さに耐えているのは人間だけではありません。
雪の下敷きになったり、氷の中でひっそりと春を待つ植物たち。
そして、食料となる新芽が出るのを待つ動物たち。ひんやりとした空気の中、こっそり隠れた生き物たちを一緒に探しませんか?
思いがけないものが、顔を出すかもしれませんよ。

'05/01/31update
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雪化粧した宮之浦岳連山

雪化粧した宮之浦岳連山

毎年、屋久島では12月中旬になると、山の方では雪がちらつきます。
でも、暖冬が予想されていたこの冬。12月中旬を過ぎても雪が降る気配はありませんでした。雪が降るのは年が明けてからかと思っていたら・・旧年中(12月29日)ついに降りました。


前岳の頭も白くなり、一気に冬を感じる年明けとなりました。里の方では、日中は暖かいですが、朝晩は5度前後まで冷え込みます。標高が1000m高くなると気温は6度下がるので、山頂では0度以下になります。


この時期に登山される方は、しっかりとした計画と登山届けも忘れずに。冬の屋久島をお楽しみください。

'05/01/05update
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シロハラ

シロハラ

冬になると、中国東北部や朝鮮半島から日本や台湾へ渡るシロハラ。
冬鳥として日本各地へやって来るのですが、特に本州中部以南でよく見られます。
この時期になると屋久島へもやって来て、たんかんやぽんかんの実をつつき、農家の人達を悩ませます。


ところが、今年は例年に比べるとその数が、かなり少ないようです。毎年何気なく見かける訪問者が、突然いないとなるとかえって気になってしまいます。
数年前にもそういった傾向が見られたのですが、はっきりとした原因はわかっていません。ただ、考えられるとすれば、何らかの異変が起きているのでしょう。
昨年の年末は急に冷え込み、雪が降ったかと思えばそれっきりで、比較的暖かい年明けを迎えました。かと思えば、今は北海道で大雪というニュースです。


あなたの周りで何か変わったことはありませんか?もしかしたら鳥や動物、植物がその原因を教えてくれるかもしれません。

'04/01/21updae
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エビノシッポ

エビノシッポ

屋久島の今年の冬はとても暖かいのですが、一月中旬の寒波の時はとてもよく雪が降りました。


寒波の後、晴天だったので黒味岳まで登ってみたら積雪1メートル以上で近年にない大雪でした。この写真はその時の北西の季節風で出来たエビノシッポと呼ばれているものです。   
風がどのように流れたかが連想され屋久島の冬の厳しさを垣間見ました。


屋久島の冬もおもしろいですよ。

'01/1/19 update
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